様々な料理に使われるキャベツは、スーパーや八百屋で一年中見かけるため馴染みのある食材の1つです。
生でも食べることができるため、よく購入するという方も多いのではないでしょうか。
中でも、他のキャベツとは違い春頃にだけ見かけるのが「春キャベツ」
見かけたことや食べたことがあっても、何が違うのか詳しく説明できますか?
通常のキャベツとは何が違うのか、一緒に確認していきましょう。
春キャベツの特徴
春頃に収穫されるキャベツを春キャベツと呼びますが、通常のキャベツとの違いは収穫時期だけではありません。
味や食感の違いから向いている調理方法があるため、春キャベツの特徴を知り活用していきましょう。
ここからは春キャベツの特徴を通常のキャベツと比較しながらご紹介いたします。
春キャベツの見た目
春キャベツは鮮やかな黄緑色で、全体的に丸い形をしている小ぶりなキャベツです。
葉が柔らかくふんわりしているため、巻きが緩く葉と葉の間に隙間があります。
通常のキャベツは薄い黄緑色で、葉と葉の間に隙間はなくぎっしり身が詰まった楕円のような形です。
身が詰まっているため葉が一枚一枚かたくしっかりしています。
春キャベツの味や食感
春キャベツは葉が柔らかく水分が多いのが特徴です。
生で食べることでみずみずしさと甘さをより楽しむことができます。
柔らかい葉のふんわりとした食感は春キャベツならではなのでぜひお試しください。
通常のキャベツは春キャベツよりも水分が少ないため、かたくしっかりとした葉です。
しっかりとした肉厚の葉はシャキシャキとした食感が特徴。
煮込み料理に最適なので、スープやロールキャベツなどに最適です。
春キャベツの収穫時期
冬でも暖かい地域で栽培される春キャベツは秋頃に種撒きが行われ、翌春頃に収穫されます。
葉が傷みやすいため栽培地域に近いエリアで消費されることが多いようなので、見かけた際はぜひ購入してみてください。
通常のキャベツは夏頃に種撒きが行われ、冬頃に収穫されます。
通年食べられる理由は、季節やその地域の気候・風土に合ったキャベツが栽培されているからです。
暑さに弱いキャベツですが、夏の間は涼しい地域で作られるため通年収穫することができます。
春キャベツは栄養も豊富
春キャベツはビタミンCやビタミンKなどのビタミン類、キャベジンとも呼ばれているビタミンUが豊富に含まれています。
カリウムやカルシウム、食物繊維も豊富なので、胃や腸の調子を整えてくれる以外にも余分な塩分の排出や免疫力UPにも効果的です。
葉が柔らかく生でも食べやすいため、加熱によって溶けてしまう栄養も逃さず摂取できます。
ビタミンC
ビタミンCには免疫力を高める効果があり、風邪予防に効果的だといわれています。
また、メラニンの生成を抑えコラーゲンを作り出してくれるので、健康や美容には欠かせない栄養素です。
ビタミンK
ビタミンKはカルシウムの吸収を助け、カルシウムが溶けて骨から血液に流れてしまうことを防いでくれます。
脂溶性のビタミンで油に溶けやすいため、油と摂取することで栄養を効率よく摂れるのです。
ビタミンU
キャベツから発見されたビタミンUは別名「キャベジン」とも呼ばれる栄養成分です。
胃腸の働きを良くする効果があり「キャベジン」の名で胃腸薬としても利用されています。
熱に弱いため加熱せず生で食べることで効率よく摂取できるためおすすめです。
カリウム
余分な塩分を体外に排出してくれるカリウムは血圧を下げ正常な数値を保つ効果があるといわれています。
むくみが気になる方や高血圧の方におすすめの栄養素です。
カルシウム
骨や歯を作る働きをするカルシウムは欠かすことのできない栄養素です。
吸収されにくいためビタミンDと一緒に食べることで効率よく摂取できます。
食物繊維
食物繊維には水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維がありますが、キャベツには不溶性食物繊維が多く含まれます。
腸の中で水分を吸収して膨らむことで、腸を刺激し便通を促してくれるので便秘に悩んでいる方におすすめです。
美味しい春キャベツの選び方
美味しい春キャベツを選ぶにはいくつかのポイントがあります。
- 葉の巻きが少なくゆるやかでふわっとしている
- 葉が柔らかくみずみずしい
- 葉にツヤがあり色が鮮やかでキレイ
- 芯の切り口が小さく割れがない
これらを意識して購入すると美味しい春キャベツを味わうことができます。
変色しているものやつぶれているものは少し古くなっている可能性があるため避けてください。
また、半分にカットされているものは断面が平らでふくらんでいないものが新鮮な証拠です。
通常のキャベツの場合は春キャベツとは逆で身がギュッと詰まって重いものを選ぶようにしましょう。
キャベツの保存方法
キャベツは芯の部分にひと手間加えることで長持ちさせることができます。
長持ちさせる方法は簡単で、購入したら芯の部分に包丁で切り込みを入れるか竹串やフォークなどで刺すだけ。
これは根と茎の先端部にある生長点を破壊するための行為で、生長点が残っていると生長し続けてしまい栄養が失われてしまうのです。
芯をそのままくり抜く方法もありますが、刺すだけでも大丈夫なのでお好きな方法をお試しください。
芯をくり抜いた場合は、水で濡らしたキッチンペーパーを穴に詰めておくとより長持ちします。
その後は新聞紙に包み冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。
まとめ
春キャベツは収穫時期が違うだけではないということがおわかりいただけましたか?
みずみずしく優しい味わいの春キャベツは春にしか味わえないため見かけた際にはぜひ手に取ってみてください。
通常のキャベツと食感や味も違うため食べ比べてみると面白いでしょう。
生で食べるとより栄養を摂取できるためおすすめです。